翌日、緊急の全校集会が開かれる事になった。 秋の風が吹き抜け、体育館でも、過ごしやすい。 校長は教頭に原稿を渡されてる。 きっと、体育祭の中止に対しての内容。 「隆斗…」 私は隣に立つ隆斗を見上げた。 隆斗は私を見た後、舞台を見つめながら、「最終決定は理事長だ」と言う。 …理事長、ね。 父親は、世間体を気にするに決まってるよ。 「皆さん、おはようございます。 これより、臨時の全校集会を行います。校長先生の話を、しっかり聞くように」 私は拳を握りながら、教頭から校長に、視線を移した。