【完】祝・高校教師〜彼氏を追い掛けました㊤〜

倉敷先生はどうせ、隆斗のジャケットが目的。

残念ながら、私が借りてる。

私も憎たらしい女だ。

隆斗から借りたジャケットを、見せ付けるかのようい持ち上げ、立てた膝に掛けた。



「あら…、小嶋先生も寒かったのね?」



倉敷先生は、私を見て微笑む。

でも、目は一切、笑ってない。

私は「隆斗先輩が貸してくれて、甘えちゃいました」と、苦笑する。

けど、これは嘘じゃない。

私が「寒い」と言って、膝を擦ってたら、掛けてくれたんだ。

当の本人は、隣に座る、上司の体育教師、新生ーアラオー先生と、呑気にビール呑んでるけど。