【完】祝・高校教師〜彼氏を追い掛けました㊤〜

校長が指示でこんな席になったけど、居心地が悪い。

私は膝に掛けた隆斗のジャケットを握りながら「はい」と頷いた。



「私、養護教諭の倉敷莉歩ーリホーです。今年24で、隆斗、梅田先生と同期なのよ?」



「…そうですか。私は小嶋姫菜です。よろしくお願いします」



私はあまり目を合わさず頷き、ファーストドリンクを訊きに来た店員さんに「烏龍茶」と伝えた。



「ちょっと夜は肌寒いわね…」



倉敷先生は、カーディガンの上から腕を擦りながら隆斗を見た。

隆斗は「そうですかね?」と言いながら、煙草を吸い始めた。