【完】祝・高校教師〜彼氏を追い掛けました㊤〜

「ありがとう、さゆ」



隣に立つさゆを見ると、「ううん」と笑う。

私は教卓の前に立ち、全員の顔を見た。



「私はいつだって、生徒の味方で居たい。けど今回は、出来ない。
担任として、みんなからは一番に頼って欲しい。だから、山地さんには梅田先生を頼って貰いたい。
これは、教師としての意見ね。
プライベートで質問がある時は、いつでも来てね。篤」



「…ん。ごめん、先生」



「わかれば良いのよ(笑)」



「何様だよ、姫菜!」



ふざけた私に、雄志からツッコミが。



「決まってんじゃない。王子に愛される、姫菜様よ」



ウインクをして、舌を出す。