校庭に舞う砂ぼこりの中、姫菜が髪を靡かせながら立ってる。



「あいつ、俺らの前で何度も本気でキレただろ?;;」



「…いや、80パーだ。姫菜が本気でキレたら、命が危ないからな」



完全に動揺してる雄志を、志乃と慎が慰める。

俺は慎を見た。

慎は雄志に証拠を見せようと、姫菜に向かって角材を投げ飛ばす。



「危ないですよ!!;;」



安西が駆け寄って来た瞬間、姫菜は顔スレスレでしゃがんだ。



「…すげぇ…」



雄志たちは唖然とし、志乃は「彰宏から聞いた通りだね」と、呟いた。