その日の夜、散歩と称して隆斗を街に連れ出した。

隆斗に魂胆がバレバレだったのか、私を引っ張りながら、商店街の方へ歩いて行く。

生徒たちには、夜間の外出を禁止した為か、我が校の生徒の姿は見受けられない。



「2人でこうやって歩くの、久しぶりだね」



隆斗の腕にギュッと掴まり、凭れると、「そうだな」と、頭を撫でられた。



「梅田せーんせっ(笑)」



「ナンデスカ、小嶋先生?」



「愛してまーす!」



「アリガトウゴザイマス」



隆斗は私の本当の愛の叫びを、軽々しく流した。

ちょっと、ふざけて言い過ぎたかな?