【完】祝・高校教師〜彼氏を追い掛けました㊤〜

…悲しい。

悲しすぎるっ!!

ショボくれながら、隆斗と階段を登る。



「諦めろ」



「…むぅ。隆斗の馬鹿ぁ…」



泣くより私は、拗ねた。

唇を尖らせ、隆斗を放って、駆け足で階段を登り、教室に入った。

…って。



「――えっ!?」



…私のクラスに間違いない。

教室の掛け札、生徒たちの顔を見渡しても、合ってる。



「タダシ…セイイチ…シゲ……え、何で…?」



「何して……お前ら、その怪我」



私と、おかしかった私に気が付いて来た隆斗は、3人の姿を見て固まった。

頭にグルグル巻きの包帯。