不安を拭えぬまま、学校に着き、職員室に入った。



「やー…参りましたね…」



「校長。中山が絡んでは居ませんかね?」



その瞬間。

…は?

校長と教頭の、謎めいた会話。

私は2人に近付き、「中山が何か?」と聞いた。



「こ、小嶋先生;;」



教頭は気まずそうな反応を見せた後、逃げるように職員室を出て行く。

私と隆斗は、教頭を数秒だけ見つめ、校長を見た。



「…実はですね。警察から連絡がありまして、商店街で通り魔的な暴行事件が起きたんですって。そこに、中山君が居たという情報もありまして」



…はい?

だからって、雄志を疑うの?