【完】祝・高校教師〜彼氏を追い掛けました㊤〜

隆斗と離れて夢を叶える事になっても、毎日、泣いたと思う。

隆斗に会いたくて、夢を諦めたかも知れない。



「私は…離れてまで夢を追う事は考えなかったと思う…。でも、何年も願った夢があるなら…泣いてでも追い掛けたらどうかな?
叶えたら、離れた分だけ、篤と居なよ…っ…」



山地さんより号泣する私に、隆斗が笑いながら、ティッシュを渡して来た。



「大人になったら、もっとすれ違うかも知れない。そうじゃないかも知れない。けど、相手を想う気持ちが変わらない自信があるなら、ここで躓くな」



私の鼻をつまみながら、隆斗は山地さんを見た。

山地さんは涙を拭い、可愛い笑顔で、大きく頷いた。