「え…私?」



隆斗に相談があって来たと思ってた為、ちょっと驚いた。

隆斗はお茶を飲み、目で私を隣に座るように訴えて来て、私はテーブルの下におぼんを置きながら座った。



「山地ーヤマジー、何かあったのか?」



…“山地”さんね。

私は隆斗の問い掛けで、名前を知れた。



「“何か”って、わけでもないんですけど…。私、北海道で牧場で働きながら、獣医になる為の勉強をしたいんです…。でも、彼氏と離れたくなくて…」



山地さんは、拳を握り、気持ちを言う。

担任だけに、進路は聞いてただろう隆斗は、「彼氏か」と、呟く。