【完】祝・高校教師〜彼氏を追い掛けました㊤〜

『…もしもし』



「私だけど」



『何かあったか?ないなら慎とかダチが…“隆斗ー?私たちも次、行くよー”…ちょっ、うるせぇ!』



「友達…待ってるみたいだから切るよ。じゃあね」



プツッと電話を切った。

…はぁ。

まさか高校生の言ってた事が当たるなんて。

同級生に生まれたかったとか、そんな事は思わないけど、どこか悔しかった。

ソコにいれない自分が。

隆斗の隣にいれない事が…。

―――雄志を今日は早く帰らせた。

職員室に行き、全国合唱コンクールの練習に来てた粟田先生と無言で、何もせずに過ごす。

何をしたら良いのか、わからないんだ。