7月の上旬、期末試験も終わり、テストの返却は一度に行う為、私は教科ずつに渡された回答用紙を1人ずつまとめ、整理をする。

クラストップのさゆは、全教科80点越えをしてる。

私は感心しながら作業を続けて行く。

なのに、私はある生徒の回答用紙を見て、「は…?」と、思わず言葉に出して驚いた。

プルプルと震え出した私の手。

数枚の用紙を1枚ずつ、最上部を左から右へと、ゆっくり視線を動かす。

…間違いない…。



「馬鹿にも程があるでしょ…」



他に言うセリフなんて、今の私には、思い浮かばなかった。