久しぶりの出勤。

学園祭の当日。

私は誠意を表す為、気持ちを正す為に、入学式の日に着た、黒のパンツスーツに袖を通した。

襟元を開き過ぎないように入念にチェックをして、ポロシャツを着てる隆斗に振り返った。

隆斗の大きな背中…
私は無性に涙が出そうになる。

私はもしかしたら、隆斗と居れなくなる日が来るかも知れないんだ。

…そんなの、嫌だ。

雄志・さゆ・舜・真優たち生徒とも、志乃や慎君という、最高の仲間とだって、離れたくない。



「隆斗…愛してるよ…」



私は涙を堪えて、隆斗の背中に抱き着いた。