【完】祝・高校教師〜彼氏を追い掛けました㊤〜

けど、左に視線を向ければ、薊さんが布(きれ)と鋏を持ちながら、雄志を見てた。

友達に呼ばれた薊さんは、「すぐ切るね」と、布を切り始めた。

でも、またすぐに雄志を見る。

その繰り返しの中で、雄志とさゆが肩を寄せ合えば、表情は暗くなる。



「姫菜ちゃん、大丈夫?」



「…え、大丈夫だよ!さ、真優も頑張って!」



私は声を掛けてくれた真優の背中を押して、作業スペースに帰した。

…教師が生徒に心配されてちゃダメだよね。

私は笑顔を作り、見回りをしながら、隆斗たちの元へと足を進めた――…。