翌日から、居残りで準備をする事になった。

段ボールに絵を書く子、衣装係の子、お化け役を練習する子がそれぞれに別れて、体育館の隅々で仕事に勤しむ。



「姫菜!」



「はーい」



私はさゆと看板を作ってる雄志に呼ばれ、駆け寄った。

さゆは「美大に行きたい」と語ってただけあるほど上手い。



「お化けって英語で何?さゆが度忘れした」



「…ゴーストでしょ;;」



私が雄志に教えると、「映画で何かあったな。スペルは?」と、またすぐに訊いて来た。



「G・h・o・s・tで、Ghost!」



私は祖父母の影響で、イギリス訛りの発音で言った。