「うぅ~寒っ」


タケルの馬鹿ー! と思いながら、もう教室に帰っちゃおうかと思った、

その時。


ふわっ、とカルバンクラインの香りがする

制服のブレザーが肩にかけられた。


「タケ……!?」


タケルかと思ったが、そこにいたのは――

元彼よりもダボつかせた制服のズボン。


「寒いっしょ。今日風強いし」


ヨシヤだった。