地元に戻ると、もう星がまばらに見えるくらいの時間になっていた。


大宮で乗り換えた後も爆睡していた潤一は、

電車から降りてからふらふらだったので、あたしはその背中を支えながらホームを歩いた。


「あーよく寝た! ご飯どっかで食べる? それとも俺の家で食う?」


「ううん」


改札を出て、大きな伸びをしてから、ようやく潤一がまっすぐ歩き出した。

あたしはある決意をして、その誘いを断った。


「あたし、朋宏と別れてくる」


「は?」


「じゃあ、またね」


「おいっ! ちょっと待てよ……」


あたしのこの決意。


別れ話をして、いくら朋宏に殴られたところで、抱きしめられたところで、

もう変わらないと思った。


あたしは、再び改札を通って、浦和行きの電車に飛び乗った。