すると、いきなり胸倉を掴まれる。


『もとはといえば昔お前が俺の受験の邪魔したから、今こーなってんだよ』


突然、静かな口調でキれる朋宏。

目が、いつもの優しい目じゃない。


こ、怖い……。


『ごめんなさい、ごめんなさい』

気が付いたら、あたしは目をつぶって、ひたすら謝っていた。


何回、謝った頃だろう。

突然、

『……優奈、ごめん。俺、なにやってんだろ』

と言って、朋宏は優しくあたしを抱きしめた。