「楓は北原財閥の令嬢だ。そして前野は茶道前乃流の跡取り。どちらの家柄も日本でトップクラスだ。
そしてこいつらはこの容姿。…これを聞いて楓と前野に勝てると思った奴は出てこいよ。」
相沢はきっぱり言い切った。柴山は反論できず、唇を噛みしめている。他の納得できない顔をしていた生徒達も顔を俯かせる。
「(え、いやいや。アナタ達の方が可愛いですよ!?美人ですよ!?)」
「異論はないな?」
にや、嫌味な笑いを口元に浮かべて相沢が言い放つ。
異論、と聞いて楓は口を開こうとした。
「わ、んん。」
声を出そうとする前に相沢に口を塞がれた。楓がなんで、と横目で相沢に訴えるといいから黙ってろ、と目で言われた。
しかしこの二人の姿を見て生徒は『いや~~イチャイチャしないで!!』とかと言っている。
何処にもいちゃついているような雰囲気が無い二人だが、傍から見れば相沢が楓に覆い被さるように抱きついている。

