四王寺学園記



「生徒手帳にはこまごまと書いてあるが、ざっくり言うと姫ってのは生徒会役員の恋人だ。」

相沢がそう言った瞬間、会場は悲鳴に埋め尽くされた。今までの歓声なんて足元にも及ばない。生徒達は相沢達が何をしようとしているのか検討がついたのだろう。それが自分達にとって、受け入れたくないものだろうという事も。






「うるせぇ、俺はまだ話し終わっていない。」
相沢のその一言で会場は静けさを取り戻した。誰もが舞台の上にいる相沢と有巣川を見る。


「もう分かった奴もいるだろうが、…俺は、いや、俺と涼は…”姫”を決めたいと思う。」

キャー、と声が上がるかと思った。しかし誰一人として言葉を発しない。
そして、その静まり返った会場に相沢の低く艶のある声が響く。







「俺、相沢尋和の”姫”は…」




皆がごく、と唾を飲む。