四王寺学園記




「あれ、楓ちゃんと薫ちゃん。こんにちは。」
メイン会場へ入った楓達を見て有巣川が声をかけた。

「あ、有巣川先輩…!」
いきなり現れた意中の人に薫はどもってしまう。

「こんにちは。先輩、スーツも似合いますね。」
好きな人の前ではいつものように話せない薫の代弁を楓がした。

「そうかな、ありがとう。…あれ?君は?」

知らない顔が薫の隣にいたので有巣川は声をかけた。

「え!?ええと、1年の石井岬です。」


「…あぁ、君があのふ「あああああぁぁぁ!!!」

ぶんぶんと頭を振りながら岬は奇声を上げて有巣川の言葉をさえぎった。なんだか顔が尋常じゃないほど赤い。

「あれ、てっきり知ってると思ったんだけど…まだ秘密なんだね。」
「はははいっ。なので出来ればこの事は副会長の心の中に留めておければ…なんて?あ、あはは。」

「くすっ……分かったよ。」

「?岬ちゃん、なに「おい、涼。」



きゃあきゃあという黄色い声に囲まれながら相沢がこちらに向かって歩いてきた。同じような事が前にあったような気がする。