特注で作られたのであろう大きな窓に近寄り、カーテンを開ける。 そこから見える星空はいつものように光り輝いていた。都会から離れたこの学園は森に囲まれていて空気が澄み渡っている。 窓を開け、外のバルコニーへと足を進める。 木で造られたそれは、昼も夜も楓を迎えてくれる。昼は太陽の光を集め、夜は静かな雰囲気で、違った魅力を出すこのバルコニーが楓は好きだ。 ひた、ひたと素足で手すりの所まで歩く。