四王寺学園記




「まさか、気付いてなかったのか…?」


「……。」


「…嘘だろ。」

相沢が今にも地面に崩れ落ちそうな声で言った。


「え、気付くって…言われないと分かんないよ…。」

その楓の言葉に相沢が大きい溜息を吐く。

「これも、告白のつもりだったんだけど。かなり勇気出して渡したのに楓は気付いてなかったのか…。」

楓の首にあるチョーカーを撫でながら相沢が言う。



「(…そうだったのか…。尋和は普通に渡してきたから分かんなかった…。)」





「ハァァ…。じゃあ…俺がキスとかしたのも気まぐれだとでも思ってたのか?」



コクン、と楓が頷く。その瞬間相沢が崩れ落ちた。