後悔しつつ、クレープの代金を握りしめて秋を待つ。
耳を澄ませば、
「ねぇ、あの子タイプ」
なんて、秋の事を色目で見ながら話す女の子達はたくさん。
それが本人の耳に入ってるかは謎。
なんともないような涼しい顔で店員さんからクレープを受け取っている。
"ん"
とクレープを片手に2つ持って向かって来る
「なんだ、彼女いたんだぁ」
だなんて、女の子達が言うから。
胸がチクリと痛んで、なんだかいたたまれない気分になる。
ベンチからパッと立ってお礼を言い、それを受けとってあまり人気のない、端っこまで歩く。
一見、他人からしたら確かにカップルかもしれない。
…でもあたし達は、恋人ではない。


