午睡は香を纏いて

「ユーマさまは占いはお好きですか?」

「うらない、ですか? ええと、まあ、それなりに」

「そうですか。今下の酒場に、当たると名高い占い師が来ております。
よければ一度、カードを切ってもらったら如何ですか」

「は、あ」


今は占いなんてしてもらう気にならないんだけどな。


「一人では退屈でしょう。よい時間つぶしになりますよ」


時間つぶし、か。実際、二人はいつ帰ってくるかわからないのでずっと一人なわけだけど。先に寝てろって言われたし。

返事を躊躇っていると、「初見だと無料ですし、ぜひ」と重ねて言われた。


「んー、ええと、はい。後で行ってみます。あ、でもあた……ぼくみたいな子どもが酒場でうろちょろしていいんですか?」


訊くと、はは、と大きな声で笑われた。


「十五、は越している様子ですが? どちらからお越しか存じぬが、この国では十五から成人です。ご安心なさいますよう」

「は、あ」


初耳。そっかあ。あたしってこの国だと大人になっちゃうのか。
カインたちには子ども扱いされてるから、ピンとこないんだけど。


「では、失礼致します」