「性懲りもなく!」

シイは嘲笑する。

この小娘、藤堂 平助にも劣る。

あの藤堂 平助が自分には太刀打ちできなかったのだ。

当然椿が自分に敵う筈もない。

たっぷり嬲って殺してくれる。

そう考えて。

「!?」

突進してきた椿の動きに驚愕する。

速い!

そして先程よりも鋭い!

「このっ!」

みっともなく慌てて毛針を撃つシイ。

迎撃は何とか間に合い、椿は毛針を受けて転倒する。