それゆけ、図書委員長が参ります!

「俺もコイツらを一方的にやっつけながらちょっとだけ思ったんだ。なんか、ほんのちょっと違うかもって」

 ほんのちょっと。
 さらに付け加えた近衛に、どんだけ“ちょっと”を強調するんだと千晴は心中つっこんだ。


「ホントはコイツら全滅させるつもりだったけど、九十九さんに免じて今日は大人しく下校するよ。門限もあるし」


 続けて「途中まで送るよ」と言うので素直に頷いておく。


 こうして、あっさりと終わりを迎えたように見えて、まだ終わってなかった。







「おい!そんなので納得できるかよ!死ねよ!」

 その声に扉前まで来ていた近衛が、ゆっくり後ろを振り返った。



 その視線を追いかけて叫んできた男子を見ると、それは、あの時コンビニまで近衛を呼びに来ていたリーゼント男子だった。