♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀
(戦場、ってこんな感じなのかな)
特に考えもせず、千晴は感じた。
負の雰囲気に包まれたそこは、何故か薄暗く感じられて、且つ、少し熱っぽい。
僅かな血の臭いもする。
一応、そこは旧校舎の視聴覚室ではあったが、今では喧嘩場となっていた。
不良、対、近衛隆太の。
いろんな人の怒声や罵声が混じり合いながら遠くで聞こえるのに、ひとつだけはっきりと聞きとれた音があった。
…グキィ!!
誰かが誰かの頭蓋骨を押さえて有り得ない方向に曲げる音。
周りで見ていた仲間達は何もできずに声を上げることすらできない様子だった。
まるで、空気の流れが止まってしまったみたいだ。
「なんだ、お前…」
大勢の中の誰かが呟いたのをきっかけに、皆が一歩、とある人物から距離をとる。
大勢の人を恐がらせている人。
他人の頭を有り得ない方向へ捩曲げてしまった人。
そう、“近衛隆太”から。
(戦場、ってこんな感じなのかな)
特に考えもせず、千晴は感じた。
負の雰囲気に包まれたそこは、何故か薄暗く感じられて、且つ、少し熱っぽい。
僅かな血の臭いもする。
一応、そこは旧校舎の視聴覚室ではあったが、今では喧嘩場となっていた。
不良、対、近衛隆太の。
いろんな人の怒声や罵声が混じり合いながら遠くで聞こえるのに、ひとつだけはっきりと聞きとれた音があった。
…グキィ!!
誰かが誰かの頭蓋骨を押さえて有り得ない方向に曲げる音。
周りで見ていた仲間達は何もできずに声を上げることすらできない様子だった。
まるで、空気の流れが止まってしまったみたいだ。
「なんだ、お前…」
大勢の中の誰かが呟いたのをきっかけに、皆が一歩、とある人物から距離をとる。
大勢の人を恐がらせている人。
他人の頭を有り得ない方向へ捩曲げてしまった人。
そう、“近衛隆太”から。


