氷の姫君

「セーラが死ぬ前に一時体力が回復した時はお前が癒してくれたんだな?」

こくんと頷く。

「出来るならもっと生きてほしかった。」

「ああ。そうだな。」

“私の分も精いっぱい生きて”

あなたはそう言ったね。
でも出来るならわたしはあなたに生きていて欲しかった。

「そうだ!」

私はベットから飛び降りた。
そんな様子にダルジェは驚いた。

「月華?」

月華は勢いよく部屋を出て行った。

月華がセーラと逢ったと言った。
彼女が死んでだいぶたつ。
なのに私はまだ受け入れきれていないのだな。