「失礼します。」

私は幽玄様の元に歩み寄る。

「幽玄様お返事を申しあげに参りました。」

「おぬしの答えとは?」

幽玄様は静かに呟く。

「私は長老にはなれません。」

月華はきっぱりと言い放った。

ああ、この娘は綺麗になった。
確かに以前から綺麗だったが違う美しさをみにつけている。

これが恋というものなのだろうか?
わらわにはわからぬがきっとそうなのであろう。

そう考えながら月華の次の言葉を静かに待つ。

「でも、私雪姫加護を受けることが出来るか試してみたいと思います。」

「命を落とすかもしれぬぞ?」

「それでもかまいません。」

迷いの無い瞳。

これがこの娘の強さか。