氷の姫君

「何故泣いている?」

ダルジェの問いかけに答えようとしても声が出せなかった。

そんな様子をみたダルジェが私を抱き上げる。

「え?」

いきなりの事で頭が廻らない。
だけど、いま私ダルジェに抱き上げられているよね??

「レン。月華が世話になった。これで失礼する。」

「まったく。相変らずだな。」

苦笑いでレンさんが近づいてくる。

「あの、レンさん・・・・。」

どうしたらいいか分からず名前を呟いて言葉が止まってしまう。

「月華ちゃん。また遊びにおいでね。」

そう言ってにっこり微笑んでくれるレンさん。

そしてそっと近づき耳元で何かを呟く。

「さっきのダルジェとの会話嘘じゃないから。」

「え?」

驚いてレンさんを見ると穏やかに笑っていた。

「じゃあね!」

そうレンさんが言うと私たちは疾風に包まれてレンさんが見えなくなった。