氷の姫君

ああ、この子わざとやったわね。

「いま拭く物をとってきます!」

彼女は微笑を残したまま部屋を出て行った。

「ごめんね月華ちゃん!大丈夫!?」

「ええ・・・。」

一生懸命笑おうとしつつも顔が引きつる。
お茶をかぶせられたところがズキズキ痛む。
雪女にとって熱いものを被ると人間の数百倍の痛みを伴う。
今すぐ冷やさなければいけない。

でも冷やしたらレンさんに大事だと気付かれてしまう。

「着物が汚れてしまったね。洗って乾かすからその間お風呂でおちゃを流したらいいよ。」

そういってお風呂に案内される。

「じゃあ、そのこに着物を置いておいてね。」

「はい。」

レンさんが出て行ったのを見届けてから着物を脱ぐ。