口を離せば、はあと完全に―― 「キスだけでいってしまわれたのですか」 「……」 人形のような夏川に触れる。 「俺が欲しくありません?」 「ほし、ぃ……」 「おねだりなさい」 「ほしい、せんせ……ほしい」 頭を撫でて、今度は甘いキスをした。 していたネクタイを緩めて、メガネを外す。 もう自分の意思に忠実になった――理性の飛んだ夏川に俺は望みのままのことをしてやった。 快楽狂い。 人間はやはり快楽に弱いな。