―2年3組―




「おっす!!おとこおんな!」


純音と同じクラスで仲の良い今井 樹が純音に向かって手を振っていた。


「おぅ。誰がおとこおんなだっつの!!あたしは、女の子だ!」


化粧気の全くない純音は、明らかに自分よりかわいくないがケバケバした女子グループを避けて苦笑いで答えた。





―2年6組―



「ふわぁ…。」



大きなあくびをして自分の席についた健人は、机に突っ伏した。


「キャ―――――!!健人くぅん!!」


純音とは、正反対のギャル達が甘ったるーい声を出して健人に寄ってきた。





―職員室―



「放送室は、どこだ??」


感情のこもらない低い声が言った。



「あっちの方っすかねー?」



比較的高い声がのんきに言う。



「あった。」



低い声がニヤリと笑った。