守られし寵妃




「嫌だね。」

「・・・・・帰れ」

「無理」

「いいから帰れ」




ん?
なんかさっきも、こんなやり取りしてたような気がする。
こうなったら意地でも帰らねぇ。



「・・・・・・」

「・・・・帰れ」

「・・・・・・」

「・・・・もう、看病はいいから帰れ」

「・・・・・・」



あたしは総長様を総無視しておかゆを食べた食器を洗う。



「・・・・・はぁ。」

「・・・・・・・・」



そんなあたしを見て溜息をつく総長様。


「・・・・うつっても知らねぇぞ」

「あたし、そんな体弱くないし」

「・・・・泣き虫のくせに」

「っな!誰が泣き虫なのよ!!」



泣き虫ですと!!
確かに、泣くことはあるけどコイツに言われるとムカつく。


「お前しかいねえだろ」

「・・・泣き虫じゃないし!!」

「俺、2回もお前の泣き顔見てる。それも出会って2,3日の間に」

「勝手に人の泣き顔見んな」

「勝手に泣き顔見せてんな」



イラつく。
さっきまで、熱で弱ってたくせに。
看病してやったのに。。。弱みを見せてしまったあたしが悪いんだけど。