部屋にガムを買って帰るころには、帰りながら食べようと思っていたアイスは完全に溶けていた。




「遅……い?」



陽はいつもどおりになったはずのあたしを見て首を傾げた。




「何かあっただろ」


質問じゃなくて、決定事項。



「……今から皆さんは暇かい?」



なるべくあたしらしく。



でも、あたしの言葉のどこかに、真剣さを感じてくれたのか、大雅も大翔も優真君も、



陽も、颯太君でさえも。




あたしの話を聞くために、真剣になってくれた。