あたしがそう言うと、坂本は目を丸くしたが、すぐに笑い出した。 「な、なにっ…?」 「いや、橘っておもしろいな、と…っ」 「はぁ?」 なに、いきなり…。 「じゃ、また明日」 「ぇ…」 坂本は、あたしの手をそっと握って、部屋に戻って行った。 …なんだろう、今の。 坂本の手…なぜか、温く感じた。 なぜか…直紀の笑顔が、脳裏を過った。