だけど、
私だって“恋”というものをしていた。
武藤 真(ムトウシン)
という男に…――
その男とは
小学校からの長い付き合いだった。
とても仲良しだったし、
知らぬ間に好きになっていた。
だが、やはりこの見た目のせいか玉砕した。
それがすごく悲しくて、でも悔しかったり色々な感情がいりまざって結局は「高校デビューしてギャルになる!!」という考えになってしまった。
それで、
春休み中に努力した結果、見事にギャルになった。
中学時代の友達は絶対分からないとおもう自信があるくらいだ。
髪は少しだけ染めてごわごわだった髪もストレートにした。
化粧だって欠かせない。
――絶対彼氏作ってやる!!――
目をきらきらしながらふと目覚まし時計を見た。
“8時20分”
(入学式は確か9時開始だったような…。)
「やばいっ!!電車とバスに乗り遅れる!!」
急いで新しい制服を袖に通した。
が、
結局電車とバスの時間に間に合わず親の車で登校した。
着いたのは、入学式が始まる15分前だった。
遅刻せずにすんでよかったと花怜は安堵した。
そして、自分のクラスを確認しすぐに教室へとむかった。
