「お風呂広かったね」
「気持ち良かった」
大浴場に来海と行き、
温まった2人は顔を赤くして
部屋に戻ってきた。
「来海、松本くんの所行かないの?」
「え、行けないよ!」
松本くんのネタでいじると、
思いのほか、真っ赤になる
来海は、恋する乙女だ。
「だって先生に見つかったら、やばいじゃん」
「ま、確かにね」
なんて言ってる時。
携帯が震えた。
電話?
そう思いながら画面を見ると。
そこには、春斗の名前が出ていた。
「春斗だ」
「電話?」
「うん…」
何の用だろう、と思いながら、
電話に出る。
「もしもし?」
『朱里、今部屋?』
「うん…そうだよ?」
電話越しの春斗の声は、
少し掠れていて。
『出て来いよ』
「え、何?」
『いいから』
そう言って電話を切られた。
どうしたの?と不思議がる来海に、
出て来いと言われたことを伝えると。
「それってまさか…」
告白?と、言われる。
こ、告白なんて。
んなわけないし。
「ないないない。絶対ない」
髪濡れたままなのに。
なんて思いながら、
髪にタオルを巻くと。
行って来る、と部屋の外に出た。
何だろう、出て来いなんて。
いつものあれから。
ジュース買って来いとか。
やっぱりさっきのお金払えとか。
そんなことを想像していると。
「わっ!」
部屋を出た瞬間、
春斗に驚かされた。
あたしはびっくりしすぎて、
声も出せなかった。
「よお朱里」
「よおじゃないよ。何してんの、こんな所で」
あたしは周りを見て慌てる。
女子の階に男子がいるなんて。
こんな所、先生に見られたら、
何があるか分からない。
「こんな所先生に見られたら…っ」
春斗はただでさえ、
女子に人気がある。
ちょっとふまじめな所とか、
やっぱり顔とかで
人気があったらしいし。



