あたしは顔を伏せた。
今更伏せても仕方ないんだけど・・・
「お?やっぱそうじゃん♪ほら、俺わかる?!この間、恭介と駅で会った時の!!」
シュンくんはあたしの前に来てしゃがんで覗きこむ。
「・・・シュン、ちょっと・・・」
ケンタくんがシュンくんの腕を掴んであたしの前からヒロトくんの横に連れて行く。
「・・りさ・・?」
京真があたしの名前を呼んだ。
あたしはコクンと頷く。
「って、何してんのこんなトコで。」
「・・・・・・」
「シュンがこの間みた、恭介の女ってリサのこと??」
「・・・・・・」
「何とか言えって」
「・・・・・・」
「黙ってても意味わかんないんだけど?ちょっと、恭介、そこドケ」
京真はあたしの隣にすわる恭介くんの肩を掴んだ。
恭介くんはその京真の手を軽くはたいた。
「・・・って京真さ、リサに何か言う事ないの?」
「はぁ?なんで、お前にそんな事言われなきゃいけないんだよ」
京真も恭介くんも鋭い目つきで睨みあう。
「ちょ、ちょっとお前ら落ち着けって!!」
ケンタくんが二人の間に入る。
「うっせぇ。お前には関係ねぇって。」
京真はケンタくんにも睨みをきかす。
それを見て、恭介くんが京真に掴みかかった。
「京真さ、リサがどんな思いしてたのかわかってんの?」
「はぁ?だからなんでお前にリサの事を言われなきゃいけないんだよ」
その場が一気に険悪な雰囲気に包まれた。

