ふたりの恋



美容院に着き、恭介くんが雑誌を片手に美容師さんにアレコレ話している。



「髪の長さはあんまり変えずに、カラーと、ポイントでふんわりパーマとかやっちゃって♪ってか、りさ、学校厳しい??大丈夫??」



「うん、うちは大丈夫。」



「了解♪ってか、彼女??前のバカっぽい子より断然この子の方が可愛いじゃん♪
この子磨けば光るわね♪ライバル増えちゃっても知らないよ??」


「マジかよ!!ライバルはいらねぇ!!!でも、もっと可愛くしてやって!!」



あたしはふたりの会話に俯くしかできなかった。



恭介くんって、いろんな人と話合わせたり出来るんだなぁ・・・凄い・・・




数時間後・・・



「はい♪出来上がり♪」



あたしは美容師さんにクルっと椅子を回されて一周した。



ミラーの中のあたしは、さっきまでのあたしとは全然違って・・・



まるで別人・・・



正直、自分で可愛いって思ってしまった・・・




「すげぇ!!!!りさ、すげぇ!!!」



ミラーに恭介くんもうつる。



「ど、どうかな・・?」



「うっっ!!そういう顔で見んなって!!めちゃくちゃ可愛い!!マジで!!」



恭介くんが興奮気味に言ってくれて、とても嬉しかった。



「よし!!明日は服見にいこうぜ♪」



「うん♪」





あたしたちはそのまま美容院を出た。