---------



今朝、京真がいた場所に・・・・いた・・・・



携帯をいじらず、門から出て行く生徒を一人一人確認するように立っている。



学校から出る女の子がみんな京真を見ている。



「今朝の人がまたいるよ!!」

「ホントだ!!かっこいい♪」



こそこそと話す声が聞こえる。




「京真っっ!!」



あたしは、思わず大声で叫んでしまった。



あたしの声に気付いた京真があたしを見つける。



まわりの生徒たちもあたしに注目した。



「りさ!!おせぇって!!3分超えてる」


京真はあたしに向かって怒った口調で・・でも優しい笑顔で言った。



「ごめん・・・なさい。急いだんだけど・・・」



「・・うん。急いだってわかる。髪・・ぼさぼさ」



京真はサラッとあたしの髪を手で整えた。



「あ・・・・」



あたしはそれだけで顔が熱くなる。



「りさ、髪綺麗だな♪サラサラだし。それに・・・」




・・・ふわっっ・・・




「・・・甘いにおいがする」



片手であたしの肩をギュッと引き寄せ、あたしの前髪に唇を寄せた。




・・・あぁ・・・どうしたらいいの?



立ってられないくらい、ふわふわする・・・





「・・あ、あの。とりあえず・・移動しない?ココは・・ちょっと・・・」



あたし、学校帰りのみんなにガン見されてるし・・・。





「そうだな。今から、ちょっと行きたい店あるからついてきてくんない?」



京真はそういうと、あたしの手を取り歩き出した。