ふたりの恋


授業後、あたしはすぐに京真にメールをする。



【今、学校終わりました】



やっぱり、デコメも絵文字もなし・・・


男の子にメールってしたことないからどういうのを送っていいかわからない・・


はぁ・・と携帯を閉じたと同時にメールが入った。


あたしは、バッと携帯を開き、すぐに受信メールを確認する。



京真だ!!!



【もうりさの学校の前にいる】



も、もういるんだ?!


ど、どうしよ・・・!!今、京真が近くにいると思うとまた胸がキューーーーンとしてきた。



「ゆ、祐美!!あたし、髪の毛変じゃない?!顔色悪くない?!」



「うん♪大丈夫♪あ・・・顔色はいつもと違うけど?」



「え?!やだ!!ホント?!」


あたしは手鏡を覗いた。



「いつもより真っ赤でしょ??彼に会うからかなぁ??」


祐美は、クスクス笑いながら言った。



「も、もぉ!!やめてよ!!ってか、今日体育あったし・・あたし臭くない?!」



「アハハハハハ!!大丈夫大丈夫!!なんなら、香水つけてく??」



祐美はバッグから香水を取り出して、あたしにシュッとかけてくれた。



あたしのまわりが一気に甘い香りでいっぱいになる。



「あ、アリガト!!じゃぁ、あたし行くね?」



「うん!!ラブラブしといでね~♪」



祐美はニッコリ笑って、あたしを送り出す。




教室を出て、あたしは京真のもとに急いだ。



階段を一段飛ばしに降りて、廊下を走って・・・



せっかく整えた髪の毛を振り乱して、京真の元に・・・