ふたりの恋


「りさっっ!!」


教室に入るとすぐに祐美が近づいてきた。



「あぁ・・祐美・・」



「今日一日サボるかと思ったのにぃ!!ってか、あの人彼氏ってどういうこと?!」


祐美は興味津々、目をギラギラさせながら聞いてくる。



「・・えっとぉ・・・昨日知り合って、いきなり彼女にさせられたっていうか・・」



「マァーーージ?!なんかドラマみたい!!彼、めちゃくちゃカッコイイし♪羨ましい!」



「・・はははは・・」



「学校中が朝から彼の話で持ちきりだったんだよ?!イケメンが門の前にいた!!って。」



そりゃ、あの見た目なら目立つわね・・・




・・・パッと京真の顔が頭に浮かぶ。



うぅ・・・まただ・・



胸の奥が痛いしくすぐったい・・・



「・・りさ?」



あたしは自分の胸を撫でたり、叩いたりしてこの胸の痛み&くすぐったさを抑えていた。



「よくわかんないんだけど・・京真・・彼のことを思い出すと、胸がおかしくなるの・・」



すると祐美はギャハハハと笑い出す。




「りさぁ、それって普通に恋してんじゃん?」



「恋・・・? っって、昨日会ったばかりだし・・・」



「昨日会ったばかりでも、なんでも、その気持ちは恋だろうね♪ 今日キスくらいしたんでしょ? だから余計に彼にオチタんじゃない?」




あたしが・・・京真にオチタ?



このあたしが??



恋愛なんて面倒だって思ってたじゃない??



そのあたしが??



しかも、あんなチャラっぽくて、今時な感じで、遊んでそうな人に??