「へぇぇぇぇ?!か、彼女?!あたしが?!」



「今頃何言ってんだよ。さっき返事してただろうが。」



「あ、あの、あれは・・・」



「今更やっぱやめますってのは無しだから。」



ど、どうしてこうなるかなぁ・・。

ってか、なんであたしなの??



「りさ?」



あぁ!!もうわけわかんない!!


「はい?!・・・んっっ・・」




・・・視界が塞がれてる・・・



・・・目の前に広田くんの顔・・・



・・・あたしの唇が広田くんの唇に触れてる・・・



・・・あたし、キス・・・してる・・・




多分、数秒のキスだったんだろうけど、あたしには5分、10分に感じられた。



一度唇が離れてからも、広田くんは何度も何度もあたしに軽いキスをした。



あたしはされるがまま・・・



「りさ・・目ぇとじろ・・」



広田くんがあたしの目を手で伏せる。



広田くんの手で視界が暗くなり、あたしは目を瞑った。



あたしの・・・ファーストキスが・・・



目を瞑ったのと同時にツゥーっと涙が流れる。



「り、りさ?!どしたんだよ!!」



広田くんはビックリしてあたしからバッと離れた。




「あ・・たし・・の・・ファース・・トキス・・がぁ・・・」



「えぇぇぇぇぇぇぇ?!ファーストキスだったんかよ?!マジ?!」



「・・う・・ん・・」



あたしは涙ながらに答えた。