「あの者も暫くは。」



医官は宋春の方を見やった。



雉院の亡骸を抱いたまま、何事かを呟いている。



事情を聞ける精神状態ではなかった。



「では、どうすれば…」



「それは私が話そう。」



皆が崩れた扉の方を見る。



そこには、朱雀と劉巾が立っていた。