子州北部で雨が降ったらしい。 礼は胸を撫で下ろした。 自分は天に選ばれた。 自分の行いはすべて正しいはずだ。 いつもそう思っていた。 しかし、ずっと不安だった。 雨が降らなければ、自分の立場はどうなるのだろうか、と。 雉雀のように、愚かであると引きずり降ろされるのかもしれない。