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「あ、あのさ。好きなんだけど」
海月が消えて最初に告白してきたのは、大学で仲のよかった同級生だった。
とてもいい人だった。
優しくて面白い人だった。
けれど海月がいなくなってすぐの彼女には、彼を受け入れることはできなくて。
「付き合ってくれないかな」
次に告白してきたのは、バイト先の先輩だった。
物腰が柔らかく落ち着いた人だった。
近いうち有名企業に就職することが決まっていると言った。
けれど彼に付いていくことはとても打算的なように思えて、頷けなくて。
「彼氏のことなんて忘れて、俺にしませんか」
普通なら胸が高鳴るような言葉を投げかけてきたのは、就職先の後輩だった。
仕事もできて顔もいい。
そのうえ自分のことをとても大切にしてくれそうだった。
けれどその言葉は告白なんて生ぬるいものではなかった。
今までのどの言葉より辛辣に彼女の胸を突き刺したのだ。


