流星ラジオ



***


付き合い始めたのは、海の蒼がよく似合う暑い日だった。

「羽美」

「なぁに?」

買い物をしたいから付いてきてくれと言われ、休日を共に過ごした。
けれど彼は特に何を買うでもなくぶらぶらするばかり。

不思議に思い始めた頃に言われた言葉だった。


「付き合おうよ」

木陰になっていて涼しいベンチで、肩に熱い重みが加わる。

「俺、羽美のこと好きなんだ」

掠れた声でささやくように呟かれれば、頷く他なかった。

もともと羽美も海月が好きだった。
でなければいくら友人でも、休日を異性と一緒に過ごそうなんて思わない。


「私も」

好き、という言葉は海の底より深い心の奥に沈めたまま、両想いということになった。

セミの鳴き声が冷やかしのように聞こえたのは、きっと気のせいだ。