ここは…我慢するところ?




無理…だよ、もう……




「もう嫌……」




「香織?」




目に涙がにじむ




「もうやだ…私」




鞄を持って立ち上がる




もう頭が真っ白になって




涙で前がよく見えなくて




自分が何をしたいのかもよく分からなくて




「もう…別れる」




「香織!?」




小さな声でそれだけ伝えて、私は隆の家を出た